鹿児島県警の未発表不祥事報告、3回目となる本稿では県警が2年ほど前に把握していたとされる幹部警察官の不正請求疑いを採り上げる。 ■現職警視が超過勤務手当を詐取 筆者に送られてきた告発文とハンターの確認取材によれば、事件の主役は鹿児島中央署に勤務する50歳代の男性警視。同警視は2021年3月に現在の階級に昇任後、きっかり1年おきに鹿児島南署→中央署→西署→中央署と異動を重ねてきていた。22年の中央署所属時、実際の退庁時刻よりも遅い時間に退庁したように装う申告をし、超過勤務手当を不正に取得していたという。 不正が発覚したきっかけは不明だが、現時点で発覚から2年が過ぎており、事実ならば県警ぐるみで幹部の不正請求を隠し続けていることになる。内部では「立派な詐欺罪」と批判する声があり、事件化を見送った県警上層部の判断は悪質な隠蔽行為にあたるとの指摘もある。 さらに、上述した1年おきの異動が事件の隠蔽