本号のゲストは、現代美術の鬼才として世界的に知られる折元立身さんです。代表作のひとつ「アートママ」シリーズでは、アルツハイマーとうつ病を患った母親の介護という現実をパフォーマンス・アートとして作品化。そのユニークかつリアリティあふれる作風は、海外でも高く評価されています。そこで今回の特集1では、折元さんに「アートママ」シリーズ創作のきっかけや母・男代(おだい)さんとの二人暮らし、福祉や介護に対する思い、そして今後の展望などについて、創作現場でもある川崎の自宅で語っていただきました。 介護という現実をアートへ。 それは作家としての自分のテーマにも通じていた。 1946年、神奈川県川崎市生まれ。1969年に渡米。カリフォルニア・インスティテュート・オブ・アートに学ぶ。1971年、ニューヨークへ移住、ナム・ジュン・パイク氏の助手を務め、フルクサスの活動に参加。1977年に帰国、おもに欧米で
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