今回から3回は、元経済産業省の官僚で、大阪府、大阪市の特別顧問でもある原さんとの対談です。1回目は、公務員の何が問題で、制度改革はなぜ必要なのかについて、二人で論じ合います。 橘川:本日はよろしくお願いします。原くんとは10年以上の付き合いで、原くんがまだ経産省にいた頃から、時々会っていました。しばらく会わなかったら、退官して政策工房を立ち上げて、それからまた定期的に会うようになりました。役人時代、しばらく会わなかった時代に、安倍晋三、福田康夫内閣で渡辺喜美行政改革担当大臣の補佐官になって、公務員制度改革というテーマを追いかけていたわけですね。 原:安倍内閣の時に、教育改革とか憲法問題とか、いろんなテーマがあったのですが、それらと並ぶ柱の一つが公務員制度改革でした。 公務員制度改革というのは、1950年代から課題と認識されながら、ずっと先送りになっていたものなんですね。政治家たちも、公務員