アカデミック・リソース・ガイド(arg)代表取締役/プロデューサー・岡本真氏に聞く 聞き手・構成:黒田 隆明2020.07.10 賑わい、デジタル、プライバシー……「図書館」という公共空間は、新型コロナウイルス感染症の影響で、その在り方の本質的な見直しを迫られている。図書館のコンサルティングなどを手掛けるほか、全国の図書館に足を運び、現場の事情にも詳しいアカデミック・リソース・ガイド(arg)代表取締役/プロデューサーの岡本真氏に、コロナ禍であらわになった図書館の課題について語ってもらった(オンラインによるインタビュー)。 ――新型コロナウイルスの感染拡大がきっかけで、図書館のどのような課題が表面化してきたとお考えですか。 岡本 大きく2つの面で課題があらわになったと考えています。 1つめは「賑わい・交流を生む図書館」「場としての図書館」という考え方に基づく図書館振興の課題です。端的に言え