クリニックには学校でのいじめにまつわる悩みから心や体の調子が悪くなってしまい、相談に来られる方がいらっしゃいます。その多くはいじめられている当事者の方々です。 どのような事情があるにしろいじめをすることは間違っており、やめなければなりません。一方でいじめを行っている子自身が心の問題を抱えており、相談に来る場合もあるのです。 クリニックを訪れて、いじめをしている自分自身の心の問題に気づいたA子さんのケースを基に、自分と向き合っていじめをやめることについて考えてみたいと思います。 「ふざけていただけです」仲良しグループ内でのいじめ A子さんは女子校の中学2年生です。ある日A子さんと同じ仲良しグループのB子さんの足にあざがあることにB子さんの母親が気づきました。母親が尋ねるとB子さんは「転んだから」とか「寝ている間に自分でやった」などと答えました。しかし母親は不審に思い、父親と相談してB子さんに