2人をつないだのは、近所のネットユーザーを探す「ご近所さんを探せ!」だった。「『女子高生』で検索して、やたらとメールを送ってた。今考えると、最悪な大人ですよね」 当時高校3年生の明子さんは、4つも年下なのに話が合った。メール交換し、電話し、チャットソフト「ICQ」で会話した。メッセージが届いたことを知らせる「カッコー!」の音にわくわくした。 出会って半年ほどたった頃。博多駅近くの喫茶店で、初めてリアルで会った。家入さんはスーツ、明子さんは制服。よく知ってるのに初対面で、奇妙な感じだった。 やがて2人は付き合いだし、明子さんの高校卒業と同時に同棲を始める。福岡市内のワンルームマンション。PC好きな2人は、隣にいるのにチャットで会話したりした。 家入さんが22歳、明子さんが18歳のころに結婚。明子さんはほどなく、男の子を身ごもる。 「家族と過ごしたくて」起業 会社勤めが嫌になり始めていた。妻と