日本では、「内部告発」や「機密漏洩」行為を「卑怯」だとか「裏切り」だと考える偏見が未だに残っています。その背景には、この行為が何となく「後ろからばっさりやる」と言う印象や、主君を裏切った明智光秀を思いださせる事が影響しているのかも知れません。自分の利害を捨てた「内部告発」や「機密漏洩」行為は、「卑怯者」に出来る様な生易しいものではありません。 国家の不法行為を告発した代表的な機密漏洩には、70年代初めのペンタゴンペーパー事件と沖縄密約問題がありますが、これ等事件の日米の司法とメデイアの対応には大きな違いがありました。 沖縄密約問題では、この情報を漏らした毎日新聞西山記者と外務省女性事務官の不倫関係が暴露され「ひそかに情を通じ、これを利用した」という文言が起訴状に含まれる事が表沙汰になると、状況は一転しました。報道の自由を守ると宣言していた毎日新聞は、起訴状が提出された日に「本社見解とおわび