ワーニャを演じたコーリャ君自身も孤児だそうだ。オーディションで、たくさんの子どもたちの中から、コーリャ君の微笑みが忘れられずに、彼を採用したそうだ。 監督、お目が高いと言いたいが、微笑みだけではなく、すべての表情が胸をうつ。達観したような表情。あきらめきれない表情。必死な豊穣。絶望しかけた表情。考え込んでいる表情。そして、あの笑顔。 日本の子役の媚びた顔はそこにはない。 この映画を撮る前に、孤児院をドキュメンタリーとして撮っていた監督。その監督が語る、「外の世界に幻滅をしている子ども達」。その言葉に、胸が苦しくなる。 けれど、ワーニャは幻滅しきれなかった。「きっとママは僕を探してくれている。でも、迷っているんだ。だから、僕が会いに行くんだ」と、仲間の母を見て、信じるワーニャ。そこには損得はない。ただ、ママを失望させたくないという思い。ママに会いたいという思いのみ。もちろん、ママに会った後、
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