1968年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。メリーランド大学よりPh.D.(philosophy)取得。現在、名古屋大学大学院情報科学研究科助教授。科学哲学・倫理学専攻。社会認識論、科学と技術の倫理、メタ倫理学など、哲学と倫理学を架橋する逸材として注目を集めている。著書に『哲学思考トレーニング』(ちくま新書)、『疑似科学と科学の哲学』、『認識論を社会化する』(ともに名古屋大学出版会)など。 公式サイト:伊勢田哲治のウェブサイト ――伊勢田さんの著書や論文は、『哲学思考トレーニング』以外のものでも、白か黒かの正解ではなく、「よりマシな答え」に近づくための方法を論じたものが多いですよね。 たとえば、「科学と疑似科学の間に線は引けるか」という線引き問題について考察した『疑似科学と科学の哲学』でも、明確な線引きではなく、統計的な考え方による「程度」思考を取り入れることを提唱