かつては原生動物根足虫類、あるいは肉質鞭毛虫類の中で、有軸仮足虫類の一員として扱われていた。同じく有軸仮足虫類でよく似たものに太陽虫(たいようちゅう)があるが、細胞質がはっきりとした二層に分かれないこと、簡単な殻を持つものもあるが、骨針や珪酸質の丈夫な殻を持たないことで区別される。 他の原生生物と同じく、放散虫も微細構造観察や分子系統解析が進むにつれて、その位置や分類体系が見直されてきた。一時期は多系統的で放散虫という自然群は存在しないと考えられたこともある。現在はリザリアの中に含められ、珪酸質骨格を作るポリキスティナ類(多泡類)と硫酸ストロンチウム骨格を作るアカンタリア類(棘針類)に大別される。それ以外にも、従来は中心嚢がないため太陽虫だと考えられてきたスチコロンケ(Sticholonche)も放散虫に含める。 なお伝統的にはファエオダリア類(濃彩類または三孔類)も放散虫に含めていた。こ
