【サンパウロ時事】国際サッカー連盟(FIFA)のバルク事務総長は21日、ワールドカップ(W杯)ブラジル大会でスペイン―オーストラリア戦などを行うクリチバの競技場を視察し、「工事の遅れは危機的な状況だ」と不快感を示した。 バルク事務総長は、いまだ観客席も芝もない状態を踏まえ、「スタジアムが完成しなければ試合はできない」と指摘。W杯出場国の代表者による会議が行われる2月18日までに一定程度、工事が進んでいなければ会場の変更もあり得るとの考えを示した。 4万2000人を収容するスタジアムは昨年8月、W杯に間に合わないとして可動式天井の設置を取りやめた。同10月には作業員の安全が確保されていないとして、労働裁判所から工事の中断も命じられた。