相続対策の第一歩は「財産の棚卸し」だとされる。棚卸しとは、商売で定期的に在庫をチェックし、数や品質、価値を把握すること。相続対策でも、自分の財産の棚卸しをして、残す優良資産と整理すべき不良資産とを、しっかり見分ける必要がある。 放置している田畑は「相続すべきか」 資産とは何だろうか。それは「換金性や収益性を持ち、資産価値が安定している」ものだ。つまり、すぐにお金に換えることができたり、それ自体が収益を生んだりして、価値が下がらないようなもの。相続で残すなら、そうした資産にしたい。 だが、財産の棚卸しをすると、必ずしもそんな資産ばかりでないことがある。 例えば、祖父から引継いだ実家の山林や田畑を管理するつもりもなく放置しているようなケース。年に1度使うかどうかという別荘や、別荘地として買ったものの建物もなく放っている土地などもそうだろう。収益性や換金性がない不動産なのに固定資産税や維持管理費
![その財産は残すべきか?「棚卸し」が相続対策の第一歩 | 高齢化時代の相続税対策 | 広田龍介 | 毎日新聞「経済プレミア」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1ad225e9f8f88f2577e9bca47c207f362ebc083c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn.mainichi.jp%2Fvol1%2F2021%2F02%2F04%2F20210204biz00m020006000p%2F0c10.jpg%3F1)