ホームレスにすらなれない女性たち DVから逃げだす、家賃が払えず家を出ざるを得ないーーそんな時、最も切実なのは住居の問題だ。とりわけ路上で過ごすことに大変な危険をともなう女性にとって、家を失うことは命にかかわるため、家を出たくても出られない女性たちは多い。 3年前に設立されたNPO法人くにたち夢ファームは、そんな居場所を失った女性たちのために、住宅支援をはじめとするさまざまな支援活動を行ってきた。 DV被害者の場合、身元を隠す必要があるため、不動産の賃貸契約を結ぶことは容易ではない。他にも保証人がいない、所得証明書がないなど、さまざまなハードルが立ちはだかる。そこでくにたち夢ファームでは、地域の不動産屋や行政の協力を得ながら、アパートや一軒家を借り上げ、自立を目指すためのケア付ステップハウスとして女性たちに提供している。 「女性の居場所Jiikka」外観(筆者撮影) 「隠れ住む」のではなく