街もりおか平成21年2月号 「二度泣き橋」の名前 盛岡駅の正面、北上川にかかる開 運橋の別名を「二度泣き橋」と聞い たのは、当地に転勤して間もない頃 だった。 東京から新幹線で二時間半とはい え、今でも関西では「もりおかって どこ?」と訊く人が多い。北の街に 降り立ち、盛岡駅から市内に向かう とき、「遠くに来たな、とこの橋の 上で涙を流す。しかし、時が経ち命 が下って盛岡を離れるときには、去 りがたくてこの橋の上で再び泣く」 という二度泣き橋の話に、大いに興 味を惹かれた。 その名づけ親が、第加代日銀盛岡 事務所長、古江和雄さんだと知った。 古江さんは平成3年から6年まで3 年間盛岡の人であった。私は第沁代 目であるが、それまで古江さんの名 前は知らなかった。しかし、今も古 江さんを懐かしむ地元の方から、彼 が在任中に自費出版した本が非常 に好評で、その中に二度泣き橋の話 が出ていると聞