セロトニンの偏光顕微鏡写真。セロトニンは脳内神経伝達物質で、うつ、記憶、睡眠などに関係している。セロトニン受容体と結びつく幻覚剤が、PTSDや不安障害、うつ病の治療薬として試されている。(PHOTOGRAPH BY MICHAEL W. DAVIDSON, SCIENCE SOURCE) セーリッシュ・サヤニさんは、母親が急死したあと、10年以上にわたって心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩まされてきた。年月がたつにつれて、激しいパニック発作は治まってきたが、絶えず続く過覚醒、いつ起きるかわからない発作、断続的な浅い睡眠といった症状と日常的につきあうことを余儀なくされた。 サヤニさんは3年前に友人から、合成麻薬のMDMA(3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン)を使った「幻覚剤療法」について聞いた。ネットで調べてみたところ、MDMAとプラセボ(偽薬)を比較する臨床試験(治験)の参加資格
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