水産庁は22日、マリアナ諸島沖で産卵前後の天然ウナギ5匹の捕獲に世界で初めて成功したと発表した。 天然ウナギの生態はいまだに謎に包まれており、マリアナ諸島沖で産卵しているという仮説はあったものの、産卵前後の親ウナギはこれまで見つかっていなかった。人工的なウナギの稚魚の安定供給につながると期待される。 同庁などの研究チームは6月、同諸島西側にある「スルガ海山」の南南西約130キロの水深200〜350メートルの範囲で、成熟した精巣を持つ雄のニホンウナギ2匹と雄のオオウナギ1匹を捕獲。また、8月にはスルガ海山から30キロ離れた海域でニホンウナギとみられる2匹を捕獲。うち1匹は産卵後の雌だったという。また、水深100〜150メートルで孵化(ふか)後2〜3日とみられるウナギ26匹も発見。水深数十メートルの海山山頂よりももう少し深い海を遊泳しながら産卵している可能性があると推定されたという。 稚魚は海