東芝と東芝デバイス&ストレージは2021年末に、世界で初めて「共鳴型マイクロ波アシスト磁気記録(MAS-MAMR)」によるHDDの大幅な記録能力の改善を実証することに成功したと発表した。現時点では、これまで理論として提唱されてきた原理を実証できた段階だが、3.5インチのHDD(ハード・ディスク・ドライブ)1台で30TB(テラバイト)超という大容量化へ向けての見通しが立ったとしている。 高速な読み書きが可能なSSD(ソリッド・ステート・ドライブ)に市場をどんどん侵食されているHDDが生き残るために不可欠なのは、高容量化のスピードを落とさないことだ。その点で、高容量化のための次世代技術として、MAS-MAMRのようなエネルギーアシスト磁気記録の実用化が数年以上前から期待されてきた。 現在、通常記録方式(CMR)の3.5インチHDDで最も容量が大きい製品は20TBである。ここ5年以上、毎年2TB
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