実は核兵器の数や配備状況は各国とも軍事機密であり、各種資料に示されている数はいずれも推測の域を出ない。上記は筆者の推測である。 米露の核弾頭数が、ほぼ拮抗しているのは間違いない。これは戦略兵器削減条約により均衡を保ちながら相互に削減してきたからだ。ただロシアの方が若干多めになっている。これだけ見るとロシアの核戦力の方が優勢に見えるが、ここには裏がある。 続きを読む 台頭する中国の脅威 実は核兵器と言っても、性能の優劣がある。その差は核弾頭の運搬手段つまりミサイルの命中精度と即応能力である。米国のミサイルは新式で、その性能は旧式のロシアのに比べ3倍優れている。つまり米国の核兵器は1発でロシアの3発分の効果を発揮する計算になる。 従ってロシアは事実上、米国の3分の1の核弾頭しか持っていない勘定になる。 7月6日、米露両大統領は第2次削減として共に1675発まで核弾頭を削減することに合意したが、