リチャード・マシスン『縮みゆく男』を読んだ。スゴ本2014年ベストにも名を連ねていた作品だ。まったく、とんでもない小説を読んでしまった……。 『縮みゆく男』の主人公は、ある日を境に1週間できっちり1インチずつ身長が縮んでいくようになる。職場で大人として扱われなくなり、妻から夫として見られなくなり、娘から父親と思われなくなり、最後は蜘蛛と同じくらいのサイズになって地下室に閉じ込められてしまう。 縮みゆく男 (扶桑社BOOKSミステリー) 作者: リチャード・マシスン 出版社/メーカー: 扶桑社 発売日: 2013/12/14 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る 圧倒的な絶望のなかで生きようとあがき続ける主人公の姿には、心を揺さぶられること間違いなしだ。 「なぜ生きるのか?」 「どうして自殺を選ばないのか?」 主人公は自問自答を続ける。毎日1/7インチずつ縮み、