「1日に20回も勧誘電話がかかってきた」「頻繁な電話でノイローゼ気味になった」-。17日、被害拡大が明らかになった三菱UFJ証券による顧客名簿転売問題。東京・兜町の東京証券取引所で会見した秋草史幸社長は謝罪した上で、流出した情報の回収について「最大限努力をする」と約束したが、「1度出回ったら回収は不可能」(警視庁)との見方が大勢だ。悪質な業者に渡った恐れもあり、被害は底なしの様相を見せている。 同社が把握している情報流出先77社は、不動産や金融商品の取り扱い業者が中心で、上場企業も含まれていた。秋草社長は「暴力団関係の会社はない」と強調したが、「各業者は正当なルートから名簿を取得したので、公表する必要はないと考える」と述べるにとどめた。 また、「勧誘への利用や転売を差し止める法的な根拠はないが、弁護士名で警告が届くことに効果があると思っている」として、代理人弁護士名で警告書を送付した。しか