ソニーは、次世代薄型テレビの主力となるとみられている有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)テレビの生産を終了した。 業務用モニターの販売は続けるが、家庭向けは液晶テレビに集約する。一方、韓国メーカーは家庭向け大型有機ELテレビの販売を強化する。テレビ事業を巡る日本勢の苦境が鮮明になった。 ソニーは2007年に世界初となる有機ELテレビを発売。液晶テレビやプラズマテレビより画像が鮮明で、パネルの厚みも3ミリと薄く、「技術のソニー」の復活を象徴する商品といわれた。小型でも1台約20万円と高額ながら、発売当初は注文が殺到した。 ソニーは日本メーカーでは唯一、有機ELテレビを製造してきたが、その後の業績不振も背景に、設備投資を抑えていた。このため、韓国勢に対してコスト面や画像の大型化を巡る競争で劣勢に立っていた。 ソニーは10年に国内販売を終了したが、欧米向け輸出は続けていた。今後は放送局などで使