誰でも知っているこの言葉。ハンムラビ法典や旧約新約両聖書に出てきます。 現代の私たちは、これを「やられたらやり返せ」というような意味で使っていますが、原典はそのような意味ではありません。 だいたい日本語訳があまりよろしくない。原文に忠実に訳すと「目には目で、歯には歯で」となるはずです。 ですから、「目をつぶされた報復には目をつぶせ、歯を折られた報復には歯を折れ」なんていう過激なニュアンスではなく、「目をつぶしてしまった罪には自らの目で償う」「歯を折ってしまった罪には自らの歯で償う」という感じでしょうか。 つまり同害報復の法というより、過度な報復を防ぐための法なのです。「倍返しとかダメだよ」と。 ハンムラビ法典は約4000年前のバビロニアの法典です。4000年前に、すでにこのような、争いの拡大を防ぐ知恵があったことは、ある意味驚きに値しますね。 それを「やられたらやり返せ」と理解しているなん