第二に「顕微鏡」である。俗にいう歯の中の神経が通っている部分を「歯髄」と呼ぶ。RCTが必要になるのは、この歯髄に感染が広がる場合である。 その際に感染部分を取り除く必要があり、例の「針のようなものを突き刺してチクチクする」のはこのときである。歯髄の枝分かれのしかたは個人差があり、それを全て肉眼で見分けられるはずがない。 そこで必要になるのが顕微鏡である。顕微鏡により、正確に歯髄の形を見分け、感染部分とそうでない部分を切り分ける。日本のように、顕微鏡を使わないRCTなど本来あってはならないのだ。 日本人は手先が器用というが、あんな肉眼で見えない小さい穴の中を手先だけでどうこうできるはずがない。顕微鏡を使わないから痛い部分をつつくことになり、取り残しが出て、それが要再治療の原因となるわけだ。 顕微鏡が導入されない理由は簡単で、お馴染みの「保険適用ではない」からだ。 顕微鏡を使用するとどうなるか