楽天グループの苦境が続いている。 今年2月14日に発表した2021年12月期の最終損益は1338億円の赤字。その流れは変わらず、今年12月期の第一四半期も914億円の赤字だった。だが、三木谷浩史・社長兼会長は強気の姿勢を崩さない。損失の原因が楽天モバイルへの投資であることがハッキリしているためだ。 【マンガ】約20年前にマイクロソフト株を「100万円」買っていたら今いくら? 基地局の整備が進み、つながり難さが解消、KDDIに支払うローミング(通信回線の乗り入れ)費用の負担が減れば、楽天市場、楽天銀行など「楽天経済圏」の顧客を楽天モバイルの顧客に取り込むことで、一挙に挽回できると考えている。 そのために三木谷氏は大胆な投資を惜しまなかった。基地局整備が急務だとして楽天市場の事業長で“懐刀”の矢澤俊介氏を楽天モバイルに投入した。その結果、20年3月には基地局設置が計画を上回り、同年8月の決算説