1月8日、ツイッター社はトランプ大統領のアカウントを永久凍結した。これが「表現の自由」の理念に反するのではないかといった議論が日本でも盛んに行われている。1月11日には、ドイツのメルケル首相がツイッター社の措置について批判的な発言をしたことでさらにこの問題に注目が集まった。情報法の専門家はどう考えるのか。九州大学准教授の成原慧氏に聞いた。 トランプは「特例」だった ——ツイッター社はトランプ大統領のアカウントを永久凍結しました。日本では「表現の自由」の理念に反するのではないかといった声も上がっています。どう捉えていますか。 成原 そもそもトランプ大統領が長い間ツイッターの利用規約・ポリシーに違反するようなツイートを繰り返してきたことに注目する必要があります。ツイッター社は、暴力を賛美する投稿を禁じる利用規約・ポリシーを設けていますが、トランプ大統領はそれに違反したとして、何度も同社から警告