印刷 関連トピックス原子力発電所東京電力ホースの内側に貫通した雑草のチガヤ(中央)=東京電力提供 東京電力福島第一原発の放射能汚染水の処理水を流す塩化ビニール製ホースで昨年7〜12月、水漏れが22件相次いだ問題で、東電は9日、イネ科の雑草「チガヤ」がホースに穴を開けたのが原因だと発表した。 ホースは、原子炉を冷やした後に漏れ出る放射能汚染水を浄化し、原子炉に戻す「循環注水冷却」の装置やタンクを主に屋外で全長4キロにわたりつないでいる。4層構造で、チガヤを使った実験で、先端が細くとがった芽が内側に貫通する可能性があることを確かめた。芽が出てホースに刺さった後、秋ごろ枯れて、ホースから抜けて水漏れが相次いだらしい。東電はすでに丈夫なポリエチレン製の配管に取り換えている。 ホースに長さ数センチの亀裂ができる現象も2カ所起きたが、強い力でねじれや引っ張りを加える実験では、亀裂は生じなかった。