世のなかにはいろんな商品があって、その多くにはきちんと名前がつけられているのだから、考えてみれば驚きである。音楽の世界にはメロディ限界説というものがあるけれど、商品名もそうとう限界にきているのではないだろうか。昔だったら「センチュリー」とか「スカイライン」なんて中学英語をそのまま使えたけれども、現在ではなかなかそうもいかないらしい。「わたしたちは、ウラル語族ガナサン語で『北極星』を意味するソクゥードということばをこの車の名前につけました」とか、よくわからない命名がまま見られがちである。「『ソクゥード』には日本語の『速度』の意味も込めています」なんて、いらないオチまでつけてんのな。 しかし、かちょうさんは、こういう状況にはわりと同情的です。僕も、仕事でときどき商品名やその惹句を考えなければならないから。ブレスト的にわーわー出し合う場ならぜんぜんよいのですが、えらい人たちが出る会議でプレゼン、