読書をして興奮したのは随分久しぶりのことである。 ついさきほど、私は下記の本を読み終えた。 TOKYO 0円ハウス0円生活 作者: 坂口恭平出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2008/01メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 147回この商品を含むブログ (35件) を見る 「ホームレスの住居に関するフィールドワーク報告書」と言ったらいいのだろうか。いや。「都市の狩猟採集民の民族誌」と言ったほうが適切かもしれない。 本書では、所謂「ホームレス」と呼ばれるような人々が、「住居」と「仕事」と「生きるために必要な思考能力」を兼ね備えた十全な存在として描かれている。隅田川、多摩川、名古屋、大阪。筆者の坂口氏は様々な地域の「ホームレス」を訪ね歩き、機能的かつ合理的な彼らの住居と、彼らの「豊かな生活」を、次々に発見していく。 たとえば、隅田川に住む鈴木さんは、坂口氏に最も影響を与えた人物で