選挙の「コスパ」の悪さ しかし学生といえど、社会といくばくか関わりがあれば、ネットと実際の社会が決してイコールでないことくらい、わかりそうなものだ。だが森永氏によれば、「日本の若者は、社会的なことに意識が薄くなっている」という。 「他国と比べるとわかります。タイやベトナムって、政治が日本とは比べ物にならないくらい問題ありありで、打倒すべき“悪”が明確です。そういう“悪”をのさばらせてしまった自分たちより上の世代がいて、若い自分たちが頑張れば、なんとか奪回できるかもしれない。手を伸ばせば届くかもしれないという希望がある。 だから若者たちがすごく元気。アメリカのBlack Lives Matterもそうですよね。完全なる“悪” と感じられるものがのさばっていると感じているから、若者たちが活動的でエネルギッシュになる」(森永氏) 要するに、「あの指導者を追いやれば、あの集団を潰せば、国が良くなる