■『her 世界でひとつの彼女』について考える 『her 世界でひとつの彼女』 (her/2013/Spike Jonze) は、いまのメディア状況を考えるうえでインスパイアリングなことが豊富に描かれている。この映画について思いついたことをおりにふれて書いてみた。(粉川哲夫) ●『her 世界でひとつの彼女』の評価 date: 05/02/2014 04:48:20 スパイク・ジョーンズの『her 世界でひとつの彼女』(her/2013/Spike Jonez)は、第86回アカデミー賞のうち、<作品賞>、<脚本賞>、<美術賞>、<作曲賞>、<歌曲賞>の5部門でノミネートされ、最終的に<作品賞>を獲得した。 ハリウッドの平均的批評水準では、これだけの候補に挙がったことを評価するが、予測としては、どれも無理かと思った。希望としては、すべて入賞すべきだと思ったが、テレビ映画にすぎない『それでも夜