日本企業にとって数十年に1度と言ってもいいような大きな変化が今、起きようとしている。 企業の成績を表し、その財務体質を見せる会計基準。長年使われてきた日本の会計基準はなお残るが、上場企業の姿を映し出す連結決算はIFRS(国際財務報告基準=国際会計基準)に変わる。正式には2012年に金融庁が適用の適否を判断し、決まれば2015年か2016年に強制適用となる見通しだ。 だが、IFRSは2005年にEU(欧州連合)が域内の上場企業に強制適用し始めたのを機に世界に拡大。既に100カ国以上で適用または容認され、今後数年で150カ国に拡大するとも見られている。今、主要国でIFRSを適用していないのは日本と米国だけ。事実上、日本がIFRSを適用しないという事態は考えにくく、日本はここ数年、日本基準をIFRSにコンバージェンス(共通化)させている。 会計基準の大変化は、企業経営の“革命”でもある。このペー