平尾:ブラジル関連の事業を始めたのは昭和の終わり頃、昭和63年(1988年)ぐらいでしょうか。日本人だけでは人が集まらなくなり、顧客企業からの要望に応えることができなくなりました。ちょうどバブル経済に入る頃でしたので、日本経済は過熱しており、労働者の定着率も低かった時代です。 その頃のブラジルはと言うと、ハイパーインフレに苦しんでいました。その結果、戦前・戦後にブラジルに移民した方々の一部が生活できなくなって日本に帰ってきたのです。日本で働く場を探していましたが、彼らはいずれブラジルが安定すれば戻るつもりでした。多くは家族をブラジルに残し、お父さんだけが単身でやって来るパターンが多かった。そこで一定期間働く場所を見つけるため、我々のような人材ビジネスとかかわるようになりました。 彼らの働きぶりはどうだったのですか? 平尾:採用してみて分かったのは、非常に勤勉で協調性がある方が多かったのです
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