この連載の第1回で、品川女子学院では学校改革に関わる全員で目標を作ることで、気持ちが一つになったというお話をしました。しかし、これで「終わり」ではありませんでした。 私は目標を作ったことで、みんなが一体になれたとほっとしていました。しかし、その後、まもなくいくつかの問題が浮かび上がってきました。一つは「目標を忘れてしまう」ということです。目標をみんなで作っている時は盛り上がるのですが、しばらくすると、その時の気持ちがだんだん薄れてくるのです。 自分の目標でも同じですよね。年の初めに「今年はこれをやるぞ」と決めても、何カ月か経つと、忘れているということが少なくないのではないでしょうか。 2つ目の問題は、「目標について各人の解釈が異なる」ということでした。例えば、ある人がミッションの中の「能動的」という言葉の意味を、「何でも生徒に任せればいい」と捉えてしまう。そうすると、本来は教員が管理すべき