JR東日本が、信号機や自動列車制御装置(ATC)などを必要としない新世代の列車制御システムを国内で初めて導入することを決めた。 同社と共同開発を行う企業の応募を15日に締め切り、年内に先行開発に着手、2022年までに常磐線に先行投入する。現行のシステムは安全性が高いものの、地上設備の信頼性を維持するためのコスト負担が大きいことが背景にあり、今後は大手鉄道各社にも広がる可能性が高い。 導入するのは、列車をデジタル無線で一元的に運行制御する「CBTC」システム。JR東によると、過密ダイヤの大規模通勤路線での導入は世界的にも例がない。国内外の複数企業が共同開発を打診している。 半世紀近くにわたって鉄道の安全運行を支えてきた現在のシステムは、信号機や自動列車停止装置(ATS)、ATCなどの端末、通信ケーブルなど膨大な数の地上設備で構成されている。日常的な点検が必要なため、鉄道各社は大量の保守要員を