小学生のとき、なんかの委員会に出席した。 僕と一学年下のシイナさんという女の子が向かい合わせに座ってみんなが集まるのを待っていた。窓際に座っているのは細い目をしたヨウコ先生である。ヨウコ先生は髪が短くてスポーツが得意で、いつも緑色のジャージを着ている。きびきびした男みたいな喋り方をする先生だった。 集合時間を少し過ぎたころ、遅刻魔のハトリ君が「やべーやべー忘れてた」とへらへらしながら部屋に入ってきた。 そしていったん椅子に座ったのだけれど、となりがシイナさんだと気づくと、「オェー」といいながら立ち上がり、あわてて僕のとなりの席に移った。 そのとき、ヨウコ先生の顔がみるみるうちに真っ赤になった。 「ハトリ君、今どうして席を移ったの?」 いつもは冷静なはずのヨウコ先生が、そのときはハトリ君をにらみつけて震えていた。ハトリ君は「いや、別に」とうつむきながら何かをモゴモゴといった。 これほど怒って
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