延喜式祝詞の古写本[編集] 現存する最古の写本は九条家本で、平安時代後期に筆写されたと見られる。本文には後世の改変がなく、傍訓も古体の仮名で書かれている。ついで大永3年(1523年)筆写の卜部兼永本があり、これは万葉仮名の用法において九条家本よりも古い形態を残している。その他に兼永本とは異系統の一本である天文11年(1542年)の卜部兼右本がある。 祝詞の作成年代[編集] 『延喜式』所収の祝詞は作成年代に幅があるが、ある程度、推測できるものもある。上の表中、2はこの神社の創祀が神護景雲2年(768年)であり、3、4はこの祭祀の初見が天武天皇4年(675年)であること、5、6はこの神社の祭祀が延暦年間(782-806年)であること、27の神賀詞奏上の初見が霊亀2年(716年)であり、文中の地名が飛鳥京・藤原京の時代を反映していることから、年代を推定することができる。 また、1、7、10は何次