金沢市泉野町に工房を構える蒔絵(まきえ)職人・中村吉典さんが、伝統工芸である蒔絵を施したハローキティのブローチを制作し、注目を集めている。 中村さんは、初代は仏壇の塗り師、2代目・3代目は仏壇の蒔絵職人という家系を継ぐ4代目。「蒔絵の魅力を多くの人に伝えたい」と、仏壇に限らずさまざまな分野に挑戦している。 蒔絵ブローチは、ビジネスカルチャーマガジン「NODE(ノード)」がハローキティ誕生35周年を記念して企画した伝統工芸とのコラボレートプロジェクトで実現したもので、中村さんはハート型とキティ型の2タイプを制作している。 ハート型はキティの顔に新素材「メタシャイン」を使用し、永く輝きを宿す工夫を凝らしているのが特徴。中村さんによれば、メタシャインを施した蒔絵はこれが初めてだという。鼻とリボンは金丸粉、目とヒゲは黒漆で表現し、顔の外側には金平目粉をまいて格調高く仕上げた。キティ型は青貝をまいて