2007年春から始まり、2008年春までに4回にわたり展開される、金聖響とオーケストラ・アンサンブル金沢(以下、OEK)によるブラームス・チクルスのコンサート・シリーズ。そのシリーズも折り返しの時期となった11月に、2007年4月の石川県立音楽堂と大阪ザ・シンフォニーホールでの録音がリリース(11月21日)される。偉大な“過去”に敬意を込めつつ、現代的なアプローチで表現された本作について、金聖響に話を聞いた。 「もちろんベートーヴェンの方も継続中ですが、ここへきてOEKさんとコンサート・シリーズで1年をかけてブラームスの交響曲や序曲、協奏曲を取り上げようということになったんです。それならば、記録として録音もしておきたいということになり、4つの交響曲だけは必ずリリースすることにしました。協奏曲なども素晴らしいソリストと共演するんですが、それらの録音については僕もオーケストラもまだ勉強中だから