JR大阪駅近くの外資系ホテルのラウンジに向かうと、約束の時間より早く到着していたその女性は、こちらに気づき立ち上がって軽く会釈した。関西在住の国立大学の大学院修士2年、島本渚さん(23、仮名)。大学院では社会学系を専攻しているという。 すらりと背が高く、ゆるやかに巻いた黒髪に上品な顔立ちで、23歳という年齢よりも落ち着いた雰囲気だ。 彼女と会うきっかけは、編集部に届いた一通のメールだった。 「私が就活で感じた違和感について少し納得することができました」 女性の就活についてのBusiness Insider Japanの記事への感想とともに就活体験が綴られていた。その体験はもとより、丁寧かつ論旨の通った文面に表れる切実さが気になり、会えないかと連絡をとったのだ。 関連記事:就活「男女格差」が女子学生を総合職から遠ざける——新卒採用は女子の才能のムダ使い 「研究職や非営利団体での活動も考えまし