正月休みで更新ネタが無いので、久しぶりに出版業界ネタを。 よく書店員さんのブログで「売れているのに、出版社が重版しない!」という悲鳴めいた言葉が書いてあります。 これを読んで一般読者は疑問に思うんじゃないでしょうか。なんで売れているのに出版社は重版しないの? 出版社はバカなの? ならば、説明せねばなるまい! 確かに、普通のメーカーなら、商品が売れていて、小売店から注文が来ているなら、じゃんじゃん生産すればいい。しかし出版業界では、物事はそう単純ではありません。 それは本には〈返品〉があるからです。 ある商品がベストセラーになって、注文が来ているから、とガンガン重版、市場に投入したとします。ある時それが突然ぱたりと売れなくなった時(そしてそんな事は良くある)、書店は一斉にその商品を返品します。一店一店は数冊ずつだったとしても、塵もつもればなんとやら、それはとんでもない返品量になる