ハーバード大学の労働経済学者であるフリーマン教授のAmerica Worksは興味深い。 この中で、不平等と効率性に関する経済実験の結果が紹介されている(元の論文はコレ)。被験者に、迷路の問題を解かせる。その報酬の支払い方法が迷路を解いた数だけに依存する出来高払と、グループの中で迷路を解いた数の順位に依存する報酬体系の二つを行っている。さらに、順位に依存した報酬の場合、報酬の不平等の程度を変えている。たとえば、一番の人しか報酬が貰えない場合と2位、3位ももらえる方法である。こうして、報酬体系によって迷路が解けた総数を比較している。報酬体系の格差が大きくなると能力の高い人(迷路を解くのが上手な人)ほど頑張るが、苦手な人はやる気をなくす(特に、出来高払いでの成績が知らされているときはそれが顕著になる)。そのため迷路がとけた総数は、報酬体系が単純な出来高のときと一番不平等な時で少なく、中ぐらいの
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