菊地成孔と大谷能生のコンビによる最新共著『アフロ・ディズニー エイゼンシュテインから「オタク=黒人」まで』が、8月30日(日)に文藝春秋より発売される。 本書は、『東京大学のアルバート・アイラー』で読書界を沸かせた2人が、2008年に慶應義塾大学で行った「現代芸術」の講義のうち、前期分をまとめたもの。19世紀、オペラハウスに集いながらエレガントな社交に興じていた大人たちは、21世紀に入るとホームシアターにひきこもる子どもになった。果たして20世紀には何があったか?そのことを解き明かす鍵となるのは、目で見る「動き」と耳で聴く「音」との「同調と揺らぎ」だった。 博覧強記&饒舌の異能コンビが、フロアでの体験を象徴するブラック・ミュージック=「アフロ」と、音と絵の完全なる同調と小児性を象徴する「ディズニー」というポップ・カルチャー史を通じて20世紀を解読し、21世紀のわたしたちの「意識」と「視聴覚