国内の鉄道事業者と鉄道関連メーカーが、新幹線や、リニア技術を使った地下鉄の「国際標準化」に向けて動き出した。車両の仕様や信号システムといった国内の鉄道規格を丸ごと輸出できるお墨付きを得るのが目的だ。国際競争力を高め、欧州勢と互角に渡り合おうとしている。 日本の鉄道が国際標準になるためには、スイスにある国際標準化機構(ISO)や国際電気標準会議(IEC)で「国際規格」として認められる必要がある。世界貿易機関(WTO)は、各国が鉄道車両や設備を新たにする際、国際規格を利用するよう事実上義務づけている。このため、輸出に力を入れる欧州は、技術の国際規格化を積極的に進めている。国境をまたぐ直通列車が多く、部品の統一化が進むなど好条件もそろっている。 一方で、新幹線など高速鉄道やリニア技術を使った地下鉄では、車両の幅や高さ、ホームの高さといった規格はまだ、国際規格が決まっていない。現在、欧州を代表