――県図書館は地震の揺れでガラスが割れたり、100万冊以上の書籍が落下したりする被害が出た。ただ、来館者や職員ら約400人は全員無事だった。 「本棚は、建物の骨組みに固定していたため、倒れずに済みました。2003年の県北部連続地震以降、本棚の高い位置から本が落下するのを防ぐ装置を増やしていたことなどもあり、けが人も出ませんでした。ただ、それでも落ちた本は膝下の高さまで積み重なり、床は足の踏み場もない状態になりました」 ――余震が追い打ちをかけ、被害が拡大した。 「本を棚に戻す作業が終わりかけた11年4月7日、余震で再び約50万冊が落ちました。再開は当初、4月下旬の予定でしたが、余震のたびに作業が中断し、5月13日までかかりました」 ――被災した図書館の支援に取り組んでいる。県内では4か所の図書館が津波で全壊となり、9か所が揺れなどで大きな被害を受けた。 「県図書館には、市町村立の図書館を援