丸紅が油ガス事業で950億円の減損損失、東燃ゼネラル石油が865億円、昭和シェル石油が500億円の在庫評価損――。 急激に進んだ原油安によって、日本の石油関連産業に強烈な逆風が吹いている。巨額損失を計上し、業績見通しの下方修正が相次ぐ。今週は2月3日(火)に出光興産、4日(水)には三菱商事、三井物産、JXホールディングスと、エネルギー・資源関連の決算が目白押しだが、それぞれ軒並み厳しい決算になりそうだ。中でも高値の時に仕入れた在庫を抱えるJX、出光などの元売り5社は赤字転落が必至の情勢だ。 半年で5割安、シェール開発企業は破綻 原油価格の下落はいまだ底が見えない。代表的な価格指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インター・ミディエート)原油先物は昨年7月末に100ドルを割り込むと、一気に急降下。1月30日時点で48.24ドルとなっている。前日の29日には一時、約6年ぶりの43ドル台に突入。