「『欠品は悪で、欲しいものを欲しいだけ調達する』という流通企業の論理が生産者に負担を強いて、様々な所でひずみを生んでいる。この延長線上に農業の未来はなく、流通の仕組みを変える必要がある」 食品スーパーのエブリイを傘下に持ち、外食や弁当販売の事業も手掛けるエブリイホーミイホールディングス(HD)の岡﨑雅廣社長は、5月31日の記者会見でこう意気込みを話した。 地域の農産物を全量買い取り 今回提携するのはエブリイホーミイグループ、JA信州うえだと、地元で青果物の卸売りを手掛ける長野県連合青果(上田市)。同JA管内の「よだくぼ」南部地区(長和町と上田市)の農家が生産した野菜や果物をエブリイホーミイが全量買い取る。エブリイの店頭で販売するほか、形などが規格外で売り場に並べにくい農産物は、グループの外食や弁当製造・販売事業での食材として活用する。 生産者がプライドをかけて育てた農産物の価値を、新たな流