金融庁は1月21日、同日開催した「公認会計士制度に関する懇談会」で、公認会計士資格制度の見直し案を公表した。論文式試験に合格しても就職できず、公認会計士資格の取得に必要な実務経験を積めない待機合格者の解消を目指し、「企業財務会計士」を創設することが柱。金融庁は通常国会への法案提出を目指していて、成立した場合、2013年(平成25年)試験から適用する。 パブリックコメントを受けて2010年7月に公表した同懇談会の中間報告を修正したが、資格制度改正の大筋は中間報告と変わっていない。試験は短答式(現行の年2回から年1回への変更を検討する)、論文式、修了考査の3つで現行と同じ。論文式試験に合格し、一定の会計実務・教育経験、または監査補助、一定の会計専門職大学院の修了があると「企業財務会計士」の資格登録ができる。中間報告では「財務会計士」としたが「位置付けが不明」などの反発が多く、「企業財務会計士」