<大学4年間の教職課程で、社会問題への関心や批判的な精神は薄められてしまう> 8月4日の日経新聞ウェブ版に「教員養成、現場の創造性高めよ 批判的な見方が必要」という記事が出ている。教員志望の学生を追跡してみると、学年が上がるにつれて現場と直結した実践的なことを学ぶ学生の比率が高まるが、その一方で社会問題や政治・選挙への関心は薄まるという(紅林伸幸・常葉大学教授)。 大学4年間の教職課程において、教員に必要な力量を身に付ける、凝った言い回しをすると「教職的社会化」を遂げるのだが、それは従順に飼い慣らされる過程とも言えるかもしれない。 最近の教職課程では、授業の技術に加え、トラブルへの対処や保護者との付き合い方など、いわゆる「ハウツー」に重きを置いていると聞く。早い段階から実習の機会も用意されるが、そのことが「未熟な自分と経験豊かな優れた教師」という枠組みを形成し、学生は物言わぬ従順な教師へと
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