東京電力福島第一原発から二十キロ圏内の警戒区域で捕獲されたペットの犬猫が、福島市の保護施設にあふれている。元の飼い主が見つからなかったり、仮設住宅など避難先の事情で引き取れなかったりするためだ。区域内で捕獲活動は続いており、数は増える一方。「入り口はあっても出口なし」の状態で、関係者は頭を抱えている。 施設は、福島県や県獣医師会などでつくる県動物救護本部が四月、福島市郊外に設置。当初は保健所が保護した犬二十五匹だけだったが、その後、環境省と県が区域内で捕獲活動を始めたため、九月末時点で犬百七十三匹、猫五十二匹の計二百二十五匹に膨れあがった。