2008.01 第2回 トライアングル体制 前回は、わが国の企業会計のディスクロージャー(情報開示)制度について、大別して会社法によるものと、金融商品取引法によるものがあること及び両者の目的等についてご説明しました。企業が外部に情報を開示する場合には、これら2つの基準が存在しますが、この他に法人税法も企業に対して財務諸表の作成を義務付けています。この3つの法律が規定するわが国の会計制度は「トライアングル体制」と呼ばれています。今回は、この「トライアングル体制」について解説します。 I.各会計の基本目的と相互の関係 1.会社法会計 株主及び債権者保護を目的とし、分配可能利益限度額の計算に関する会計を規制。 2.金融商品取引法会計 投資者保護を目的とし、情報提供機能の観点から企業の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する会計を規制。 3.税務会計 法人
皆さん,経常利益や当期純利益など,「~利益」という言葉を見たり聞いたりするのは,日常茶飯事のことと思います.でも,いくつかある「~利益」の意味の違いを理解できている人は,意外に少ないかも知れません. 銀行など,ちと特殊な企業を除く一般企業の会計の場合,1 営業年度の経営成績を表す利益には,以下の 5 つがあります. 売上総利益(粗利益) 営業利益 経常利益 税引前当期純利益(税引前当期利益) 当期純利益(当期利益) これらは,損益計算書を使い,「売上総利益 → 営業利益 - ・・・ → 当期(純)利益」と順々に導かれる過程を追っていくと理解しやすいでしょう.食品会社 F の損益計算書の例(← クリック)を見ながら説明しましょう. 会社が本業で得た利益の骨格部分と言えるでしょう.別名「粗利益(あらりえき)」とも呼ばれます.名前に感じが出てるでしょ~.私,こっちの呼び方,気に入ってます. 例え
P/Lで最初に現われる利益項目は売上総利益(粗利)である。その粗利は商品がもたらす利益なのだが、何もしないで商品が売れるわけではない。販売努力をしたからであり、その販売を支える内部のいろいろな管理活動もある。と言うわけで、それらを含めて「販売費及び一般管理費」と呼ぶ。でも長すぎるので販管費と略する。一口に販管費と言っても中身は実に雑多だ。それについてはここでは省略して次に進もう。 販管費の下に現われる利益が営業利益である。営業利益=売上総利益−販管費 よく使う言葉だが『営業利益って何?』と問うと粗利と同じで、うまく答えられない人が多い。『営業で得た利益』では意味不明だ。ここはズバリ「本業で稼いだ利益」、「本業の利益」と覚えよう。 本業って? メーカーなら作って売るが本業。商売なら仕入れて売るが本業と言うわけだ。ふつう好況期は黒字だからあまり気にしないが、不況時はこの営業利益が注目される
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く